4.お葬式体験談

ここでは、実際にご葬儀を体験された方の事例を挙げたいと思います。 僕自身、葬儀業界に携わりはじめた頃に祖母の葬儀を体験しまして、

ここでご紹介させていただくAさんのような、絵に描いたような典型的事例だったことを覚えています。 今となっては、この時の経験が裏付けとなり、僕の考えるお葬式の原点になっています。

闘病生活を続けられていたご主人様を亡くされたAさん。 予期していたこととはいえ、いざその時になってみると、

大切な人との「死別」という現実にショックを受け、混乱してしまいました。

また、ご主人様が亡くなるまで続いていた精神的、肉体的疲労が蓄積していたこともあり、

通常通りの情報処理や判断はできなかったといいます。

「親族や知人、友人への連絡」

「お葬式の日程は?」

「その前に火葬場の予約?」

「いやいや、お寺様の都合!」

「お金はどこから用意しようか」

「まず最初にやるべきことは。。?」

病院の都合上、なるべく早くしかるべき場所へご主人様をお連れしなくてはいけないのですが、 頭の中がグルグルしてしまって何から手をつけたらいいのか分かりません。

長年葬儀費用を積み立てていたことを思い出したAさんは、その葬儀社へ連絡をしました。 しばらくして葬儀の担当者と一緒にお迎えが来ましたが、 営業担当と施行担当は異なるため、施行担当と会うのはこの時が初めてでした。

ひとまず言われるがままにその葬儀社のホールへ移動しましたが、 なぜここのホールなのか?

もう少し新しい所があったような? もう少し近かった所があったような? でも、その時にそこまで判断をすることはできませんでした。

担当者は粛々と段取りを進めていきます。 「菩提寺はありますか?」

「お寺様に連絡をしてください」

「告別式はいつにしますか?」

「火葬場の予定を確認します」

「訃報の連絡をしてください」 一度にこれだけのことを対応しなくてはいけません。 対応しなくてはいけないというよりは、

むしろ対応を迫られるといった表現の方が適切かもしれません。 (いわゆる、ホールドアップ状態)

こうして考えてみますと、Aさんの置かれている状況は、 本来のお葬式という視点からはとてもかけ離れた状態であることが分かると思います。

混乱したままではありましたが何とかご葬儀の段取りをしたAさんでしたが、 提示された見積に驚きました。

何と、積み立てていた額の2倍以上の金額だったのです。

しかし、ここまで段取りをしているので今さら考え直すこともできず、

納得できないことだらけのままご葬儀に突入しました。

「滞りなくお葬式を済ませる」 ということを最優先としていたため、いろいろな疑問はあっても考えている余裕はなかったそうです。

また、お寺様のお布施にも驚いたそうです。 (ラ・プリエールのある西堀周辺のお寺のお布施は、20万円~30万円くらいです。) Aさん自身は特に仏教の信仰もなかったので、お布施が適正なものなのか高いのかも分からず、 「先祖代々続いているから」 という理由で言われるがまま支払いました。

いざ葬儀が終わり、お布施やお斎(とき)や返礼品を合わせてみると、気がついたら150万円程の支払いになっていました。 たしかに滞りなくお葬式は済ませることができましたが、そのことに集中しすぎて自身の気持ちはまったく蚊帳の外だったといいます。 例えばご葬儀の内容に納得ができていればまったく問題はないのですが、 実際はほとんどの喪主様がAさんと同じ気持ちになっているような気がします。

これは、僕の祖母のお式の時の見積書です。 おそらく生前に積立が完了していまして、50万円ほどの積立金があったと思います。 たとえば皆さんがAさんと同じ状況になった時に、パッとこの見積書を渡されて内容が把握できるでしょうか? 正直、専門業者の僕でもしばらくにらめっこしないと内容が把握できないと思います。

ここで一点お考えいただきたきことは、 普通にお客様のことを考えた場合、 「余裕がない」

「時間がない」 という状況のお客様にこのような見積書を提出するでしょうか。 僕には、どうしても混乱に乗じて足元を見ているようにしか感じられないのです。

僕は職業柄、Aさんのようなケースをよく耳にします。 「見積書の内訳が不透明」

「価値観が押し付けがましい」

「事務的で真心を感じない」 こうしたお客様の声は、裏を返せば 「なぜお葬式が必要なのか」

「どうやって別れを受け入れたらいいのか」

「安心してお見送りがしたい」 といった、哀しみの中にいるご遺族様からの問いかけや要望に対して、 業界側が明確な答えを示すことができていないということなのだと思います。 実際に祖母の葬儀を体験したこともあり、

こういったお客様の声に応えることが、

ラ・プリエールの価値観の核になっています。

これからは、

故人様にとって、ご遺族様にとって、

どのようなお葬式が一番ふさわしいのか、 金額、

内容、

その価値観を一緒に考えて形にすることが葬儀社の役割だと思っています。

繰り返しお伝えしますが、

葬儀社のいいようにやられないようにと 「お葬式のことが分からないから勉強する」 というよりは、 「どのようなお葬式を行いたいか」 を一番に考えてください。 Aさんのようなケースは、絶対に減らしていかなければなりません。

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